なにをもって美容師
私の職業は「美容師」です。
そう名乗るようになってから8年が経ちました。
この8年の為の学生期間が2年。合わせると10年になりました。
10年の月日が長いとか、短いとかは人それぞれの感覚があると思います。
ひとつだけ言えるのは、このブログは【長い】です。
本当に読もうと今「ココ」で覚悟した方のみ、ご覧くださいませ。
このブログは、本当に自分で感じた「気持ちの感覚」を残したい時のみ
書いてます。
ですので・・・
この「【フレンチカット】の系譜」というブログと、このブログだけしか書いてません。
先日、とある美容師の大先輩と2人でお食事する機会をいただけました。
これも1つのご縁なのか、分かりませんが
その方はNYに拠点を置く美容師さんで、Frederic Fekkaiの日本人美容師第1号。
Louis Licariでも務めていた経験のある方でした。
しかし、とても気さくでとても謙虚で・・・
なにより、お仕事のお話を本当に楽しそうにする方だなぁ。と
食事をしながら感じていました。
思えば、専門学生の時に「海外、いいなぁ」って
漠然と考えていた僕は
学校の海外研修でニューヨークに行かせてもらった時に
その想いを膨らませて帰ってきたのだということを思い出しました。
国境も越えることが出来る仕事「美容師」
「日本」という括りは、自分の中に持たないようにしよう。
だって世界中の人々と関わることが出来る仕事なのだから。
もったいない。
就職してからも、幸いご縁とチャンスをいただけて多くの方と
お会いすることができ、
海外での仕事も経験することが出来ました。
?「なにをもって美容師」?
少し前なら、「髪やお顔を美しくすることが出来るのが美容師」
そう多分考えてたし、きっとそうだろうと思ってた。
けど
数々の出会いと訪れた国の文化に触れてみて
「髪に触らない美容師だっていた」
「髪を切らない美容室だってあった」
あぁ、この仕事の根幹は
「お客様に満足していただく」
ことなんだって、気づかせていただいた。
その方との食事の時に、そこが揺るがない部分で欠けてはいけない部分なんだと
教えていただけた。
決して技術を軽視しているわけでは無いのだけれど
「お客様に満足していただく」事が軸になると
普段のサロンワークの行い全てに
スッと迷いが無くなっていく感覚が食事の次の日の営業にあった。
多分初めて聞いたセリフでは無かったハズなんですが・・・
「カットもカラーもシャンプーも、お客様に満足して頂く為の【手段】でしかない。」
その核心が確信できたというか。そんな感覚です。
「仕事」もお金を稼ぐための【手段】としてしまえば、それもそうなんだけど
多分核心は「誰かの役に立つこと」だよなぁって思いました。
本当にたくさん色々なことを確認できたり、学ぶことができた貴重な会でした。
・・・
ここからは自論だから、気を悪くした方がいたら「申し訳ございません」が
日本の美容師の教育ってとても進んでると思うんです。世界規模で見ても。
でも、進みすぎて最近は社外のセミナーとかの数がほんとうに多い。
毎週火曜日にふと
「まさに今、同時にいろんな場所で美容師が美容師にセミナーしてるのか」
って、たまにゾッとしたりすることもあります。
僕もセミナー行くのは大好きです。
新しい発見。絶対あるもん。
けど、ここまでになってくると
セミナーという仕事がお金稼ぎの【手段】になってるんじゃないか?と
感じてしまうんです。
間違っても「タダで教えるべきだろ!」って言いたいんじゃないですよ。
あと、そんな甘い気持ちでやってない方もいらっしゃると重々承知しています。
価値ある所にはお金が生まれるとも思いますし・・・。
けれどね。ちょっと違和感なんですね、自分の中で今のこの状況が。
こんなに多くのセミナーするべき美容師がいるの?
お金を払ってでも教えてほしいと打診があったの?
果たして培ったものが他の美容師さんの為になればという想いでいるの?
それとも自分からディーラー・メーカーに売り込んでるの?
貴方のお店のスタッフはその想いを十分に受け止めているの?
貴方の身の回りにも気づかせてくれる美容師さんがいるんじゃないの?
他人がこのブログをどう思うかは僕には分かりませんが
僕が今、自分のサロンでレッスンを教えてるスタッフたちには
「自分が知っている知識・培った技術が貴方の役に立つならば僕は喜んで教える」
という僕の心で完全に固まった想いだけ、絶対忘れたりしないようにブログに
残しておこうっと。
さあ、明日も「誰かの役に立つために」美容師として働きます。
コレがアシスタントの時にもっと強く感じてたら【今】の景色はもっと
ちがったかな?後悔先に立たずだけど
「シャンプーしかできない」
「雑用ばかり・・・」
そんな事考えてたら「仕事」は「手段」にしかならない。
頑張っても「仕事」は「仕事」のまま。
今自分の身近なスタッフが「仕事」が「志事」に変わるスイッチを自らの手で押す。
そんな手助けができたら
僕は本望です。
0コメント